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麻薬王の大金を奪う男達【トリプル・フロンティア】

Netflixで配信されているトリプル・フロンティアを鑑賞しました。

特殊部隊の男達が麻薬王から大金を強奪する物語になります。
J・C・チャンダーが監督を担当、出演はベン・アフレックオスカー・アイザックチャーリー・ハナム等の豪華俳優陣が出ています。

 

目次 

 

 

作品情報

あらすじ

麻薬王から大金を奪う強盗計画を企てた5人の元特殊部隊の兵士たち。だが、この強奪が不測の事態に襲われるサバイバルバトルに変わるとき、彼らのきずなが試される。(Netflixより)

 

スタッフ/キャスト

【監督】・・・J・C・チャンダー
【脚本】・・・マーク・ボール
【キャスト】・・・ベン・アフレックオスカー・アイザックチャーリー・ハナムペドロ・パスカル

 

 その他
【原題】・・・Triple Frontier
【公開年/製作国】・・・2019年/アメリ
【上映時間】・・・125分

 

感想

Netflixが公開している本作品の予告編を見た時には、緊迫したサバイバルアクションと思いましたが、泥臭い男達が汗水を流して仕事をする作品でした。

この作風は、ハート・ロッカーアカデミー賞監督賞を受賞したキャスリン・ビグロー監督に似ています。

元々監督を務める予定だったキャスリン・ビグローでしたが、作品から降板して製作総指揮に移りました。

後任にJ・C・チャンダーを起用することで、本作品の映画製作を続行し、当初のキャスリン・ビグローが描きたかった作風を崩すことなく映画を作ることができたのでしょう。

 

麻薬王から大金を強奪する映画ですが、他の強盗映画とは違い爽快さ等は一切出てきません。
その代わりに人間の欲望が試される一面が見れます。麻薬王から現金を強奪する際中に、リーダーであるレッドフライが、撤退ギリギリまで現金をバックへ詰めるのです。

また、強奪した現金を移送中に現金を乗せたラバが崖から滑落してしまった時には、失った現金の責任について、仲間で揉め合ってしまうのです。

これは、人の欲望があらわになることで、手に負えなくなる描写を写したかったのでしょう。

 

レッドフライ達は、麻薬王であるロレアから大金を奪うことできます。ですが、大金を奪うと同時にロレアを捜索する中で、仲間のアイアンヘッドが撃たれてしまうのです。
仲間を見捨てずに救護を行うのは、長年の間特殊部隊のチームとして過ごした結果なのでしょう。
また、悲惨なことに仲間の一人が亡くなってしまう場面があります。敵の追手も迫っている中で仲間の遺体を家族の元へ届けようとします。
これらの行動は、軍人として仲間を見捨ててはいけないという、軍隊訓練で教えられた教訓を守っているのは、元特殊部隊出身という表現を作品全体に取り入れる発想の1つだと思います。

 

作品の雰囲気として、特殊部隊出身の男達が汗水を流すシーンがあります。
手に入れた大量の現金をバケツリレーで運ぶシーンや麻薬王ロレアのアジトを地面に這いつくばって偵察するシーンは、脚本を担当したマーク・ボールの「ハート・ロッカー」に似ているように思えます。
ハート・ロッカー」は、イラク戦争における爆弾処理をテーマとして作品です。
作中では、アメリカ兵士が地道な作業を粘り強く行うが複数あり、本作品の雰囲気と類似しているシーンがあるのは確かです。

 

強盗映画ではありますが、他の強盗映画とは違ってスピード感がありません。
ですが、物語の都度場面に緊迫的なシーンがあるため、飽きずに見れる作品になっています。

 

評価

80/100点

脚本家や監督などが、過去に製作した映画がリアルな現実感を与えてくれる作品になっているため、本作品も同様にリアルな現実感を味わえる作品になっております。

製作総指揮を担当したキャスリン・ビグローが監督を務めている「ハート・ロッカー」が本作品と類似しているので、時間の空いた時に鑑賞してみたいと思います。