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劇場公開が待ち望まれる 【トップガン マーヴェリック】

今年、トム・クルーズが主演を務めたトップガンの続編である「トップガン マーベリック」が劇場公開される。
前作から35年という年月が経ち、続編の予告がYouTubeに公開され大反響を呼びました。
今作の公開で気になるところが数か所存在したため、独自視点で調べた箇所をまとめて記載していきます。

 

 

トップガン マーヴェリックの物語

前作のトップガンでは、トム・クルーズ演じるピート・ミッチェル(マーヴェリック)がアメリカ海軍のエリートパイロット養成学校「トップガン」での成長を描いた作品となる。


続編となる今作は、前作から長い年月を経て、今でも前線で活躍しているマーヴェリックは大尉から大佐になっていた。
伝説的なパイロットとなっていた存在のマーヴェリックは、上官であるウォーロック少将に呼ばることとなる。
ウォーロック少将から与えられた指令は、自身も卒業したことある「トップガン」の教官として、次世代パイロットの育成を行う物語だ。

 

作監督トニースコットの存在

2018年5月にトム・クルーズ自身のTwitterInstagramで、「トップガン マーベリック」の製作が開始されたと報告した。
この報告は続編を待ち望んでいたトップガンファンにとっては、感極まったことだろう。私も報告をTwitterで確認した時は、大興奮してしまった。だが、興奮したと同時に寂しい気持ちも募ってしまった。

 

これは、トニー・スコットの存在が大きく関係している。
トニー・スコットは、前作「トップガン」の監督を務め、「スパイ・ゲーム」や「エネミー・オブ・アメリカ」等の現代的な作品を扱うことで知られている。
今作も続編としての企画が進められる中で、トニー・スコットにも声が掛けられ、主演のトム・クルーズや前作の製作に携わったジェリー・ブラッカイマーが2010年に配給元であるパラマウントより提案がありました。
この時には、正式には映画製作が決まっているのではないため、秘密裏に進められていました。
企画の進行は、順調に進むかと思いましたが、2012年にトニー・スコットが他界してしまうのです。
トニー・スコットの死によって、トップガンの続編が白紙になりかける中、トム・クルーズヴァル・キルマーからの続編製作への強い要望があり、企画は白紙とならずに保留となりました。

 

2017年には、「トロン: レガシー」や「オブリビオン」等の作品を監督したジョセフ・コシンスキーが務めることが発表された。
ジョセフ・コシンスキーは、2013年に公開された「オブリビオン」でトム・クルーズと共にタッグを組んだ経験がある。
だが、トニー・スコットのように現実世界を舞台にした映画製作は、数少なく唯一携わった作品は2017年に公開された「オンリー・ザ・ブレイブ」のみとなる。
トニー・スコットは、映画キャリアの中で6作品以上も現実世界を舞台とした映画作品に携わっていたことから、トニー・スコットの存在が大きく前に出てしまい、ジョセフ・コシンスキーが担当するのは心配される部分が出てしまう。

これも、前作監督であるトニー・スコットの存在が大きく影響しているのだろう。

 

F-14の退役とF/A-18E/Fへの交代

前作「トップガン」では、マーヴェリックが劇中で搭乗していた機体は、F-14であった。
F-14(トムキャット)は、アメリカ海軍で使用されていた航空母艦用の艦上機であり、1970年から運用され始めた。「トップガン」が公開された1986年では、アメリカ海軍の主力戦闘機であったため、マーヴェリックの搭乗機として採用された。
当時のアメリカ海軍では、艦上機として珍しく可変翼機を採用した。F-14は飛行中に翼を変形させることができるため、F-4(ファントム)以上の起動性を確保することができた。
実戦経験においても、1981年に発生したリビア空軍との空戦でF-14リビア空軍のSu-22を2機撃墜した。また、1995年のユーゴスラビア紛争では、レーザー誘導爆弾を使用してボスニア東部の弾薬庫を爆破した実績を持っている。

 

2006年には、アメリカ海軍内で全て退役が完了しており、現在では、F/A-18E/Fが海軍の主力戦闘機となっている。
前作から35年の歳月が経っているため、「トップガン マーヴェリック」予告編では劇中内でF/A-18E/Fを操縦していることが確認され、時代と共にアメリカ海軍の近代化が感じられる。
だが、今作の予告編公開で雪山上空を飛行しているF-14が確認されており、トップガンファンを大いに興奮させ、未だなおF-14の存在がうかがえる。

 

主人公のマーヴェリックとルースターの関係性

今作の物語で一番焦点となるのは、主人公のマーヴェリックとルースターの関係性である。
ルースターは、マーヴェリックの元相棒であるグースの息子として登場する。
今作で初登場となったのは、予告編でニミッツ級空母の格納庫内でトップガンに関する説明を受けるシーンが初登場となった。
前作「トップガン」でも幼少期の姿が映っており、公開から35年の歳月が経っているため、今作で登場する際には年齢が30代後半として登場することが予想される。
また、前作「トップガン」で父親であるグースを失っていることから教官となるマーヴェリックとは、作中内で衝突する可能性が見られる。予告編の映像でも、ブリーフィングルーム内でマーヴェリックとルースターが口論している映像が流れていた。本編では、マーヴェリックとルースターの関係性がどのように展開になるのか作品の焦点となるだろう。

 

マーヴェリックの現在の階級

前作から35年の歳月が経ち主人公であるマーヴェリックの階級は、大尉から大佐に昇格している。予告編では、エド・ハリス演じるリアー海軍少将から「上級少将になってもおかしくないのでは?」と聞かれた際に、マーヴェリックは「それは永遠の謎です」と答えている。

本来、大佐の階級は、第一戦で活躍する戦闘機の操縦士ではなく、海軍空母の艦長や空母航空団の司令官等を努めなくてはいけない。
マーヴェリックの今作の階級では、第一戦で活躍する操縦士であるのは、アメリカ海軍の軍歴上ありえない話になってします。


だが、マーヴェリックは、野生の勘を頼りに型破りな操縦をすることで有名な主人公である。この型にはまらない操縦テクニックや一匹狼的な立ち回りをしていることから、アメリカ海軍内では浮いた存在のように予想できる。
群れに属さないマーヴェリックの行動を危険視した海軍上層部内がマーヴェリックを大佐のままにしている可能性も考えられる。

物語最後までマーヴェリックの階級が大佐のままなのか、それとも階級の昇格が行われるのかも気になるところかもしれない。

 

まとめ

今作「トップガン マーヴェリック」の気になる点を書いてみましたが、他にも気になる点がある。
だが、劇場公開まで後少しのため、劇場公開後に鑑賞してから自身との気になった点等相違をまとめてみるのもありかもしれない。

様々な視点から見たリアル【リアリティのある映画】

最近、ネットフリックスで映画を見ていたら、あることに気が付いた。
私が見ている映画のほとんどが、リアリティを追及している映画であることだった。

試しに、少し調べてみた所、映画には色々なリアリティが存在していることが分かったのでまとめてみた。

 

目次

 

調べて気づいたこと

ネットフリックスで見ていた映画では、特に3つの要素が重要ではないかと気が付いた。

それは、「物語」、「演技」、「撮影」である。

なぜ、この3つの要素が重要なのかは、以下の理由だと感じたからだ。

 

作品に風を与える物語

近年のアカデミー賞にノミネートされる映画の中では、社会派ドラマといったリアリティ要素を帯びている作品がノミネートされやすい。

その中でも、ネットフリックスオリジナル映画である最後の追跡(2016年公開)は、他のノミネートされている映画とは、物語の脚本が一風変わっているのだ。

本作品のテーマは、あくまでも”銀行強盗”でありながら、現代的な背景を残した西部劇となっている。

また、登場人物として物語を支える柱となるのが、冷静沈着で計画的な弟が犯罪に手を染めてしまうのがリアリティ要素を引き立てる要因となる。
彼が、強盗犯として犯罪に手を染めてしまうのは、母親が残した多額の借金を銀行から返済しなくてはならないということだ。
これは、テキサス州西部に位置する貧困層といった部分を切り取り、作品の舞台として取り入れることで現代的なリアリティを維持しながら、強盗犯の荒くれ物という古風な西部劇を作り上げることができたのだろう。

 

人物に命を吹き込む演技

物語である脚本に風を与えることで、リアリティな要素を取り込めることができる。

だが、役者の演技によって創作の人物が命を宿すことができるのだ。

アメリカ軍の特殊部隊をテーマとしたネイビー・シールズ(2012年公開)の作品がある。
この作品では、アメリ海兵隊の特殊部隊であるNavy SEALsの隊員達が、実際に出演をしている。
また、劇中に登場する隊員達の装備なども、本物のNavy SEALsが使用する装備を使っているという。

作中の銃撃戦で使用される銃弾は、本当の実弾を使用している。実弾を使うことにより、映画を見ている人達に臨場感を与えることが狙いだろう。

物語の劇中に、監禁されたCIAエージェントを救出して、ジャングルから水上へ脱出するシーンでは、ミシシッピ州のジョン・C・ステニス宇宙センターで撮影され、アメリカ海軍特殊戦コマンド隷下のSBTである特殊舟艇チーム22のメンバーが脱出するNavy SEALsの隊員をサポートするために機関銃などの実弾を使用した。

これは、Navy SEALsが他の軍種との緊密な連携を見せることに、Navy SEALsの少数精鋭な作戦行動を作品に反映させることができる。

そして、Navy SEALsの本質を映画に描写させることにより、リアリティ要素を含む要因の一つとなるだろう。

 

人を魅了する画の方法

脚本・演技といった方法を使い、映画を見る人にリアリティを与える方法があるが、他にも見る人へのリアリティを与える方法が存在する。

それは、映画の撮影方法である。映画の撮影では、フィルム撮影とデジタル撮影の2種類が存在する。

近年では、デジタル撮影が映画業界の主流となっているが、一部の映画製作者達の中では、今でもフィルム撮影を継続して映画製作に取り入れている人達がいる。

テネット(2020年公開)、インターステラー(2014年公開)を製作したことで有名なクリストファー・ノーランもその一人である。
彼は、映画を見る人たちの想像を凌駕するために、ダークナイト(2008年公開)で商業映画では初めてとなるIMAXフィルムを使用した撮影を実行した。

IMAXフィルムは、通常の映画フィルム(35mmフィルム)とは規格が違い、フィルム面積が通常の8~10倍のサイズとなっている。
フィルム面積が大きくなることから、映画の解像度もキレイになり鮮明となる。

このIMAXを使用することにより、映画を見ている人達は通常の映画フィルムで撮られたシーンよりも、圧倒的なクオリティで映画を見ることができるのだ。

ノーラン監督の徹底したリアリティ追求の結果、ダークナイトは2008年度のアカデミー賞撮影賞を受賞した。

 

3つの要素に共通する魅力

脚本・演技・撮影の3つの要素に共通するものは、映画製作を行う人の情熱がいかに作品へ取り込まれているかだろう。


その情熱が作品へ取り込まれることにより、映画を見る人達を感心させることに違いない。

麻薬王の大金を奪う男達【トリプル・フロンティア】

Netflixで配信されているトリプル・フロンティアを鑑賞しました。

特殊部隊の男達が麻薬王から大金を強奪する物語になります。
J・C・チャンダーが監督を担当、出演はベン・アフレックオスカー・アイザックチャーリー・ハナム等の豪華俳優陣が出ています。

 

目次 

 

 

作品情報

あらすじ

麻薬王から大金を奪う強盗計画を企てた5人の元特殊部隊の兵士たち。だが、この強奪が不測の事態に襲われるサバイバルバトルに変わるとき、彼らのきずなが試される。(Netflixより)

 

スタッフ/キャスト

【監督】・・・J・C・チャンダー
【脚本】・・・マーク・ボール
【キャスト】・・・ベン・アフレックオスカー・アイザックチャーリー・ハナムペドロ・パスカル

 

 その他
【原題】・・・Triple Frontier
【公開年/製作国】・・・2019年/アメリ
【上映時間】・・・125分

 

感想

Netflixが公開している本作品の予告編を見た時には、緊迫したサバイバルアクションと思いましたが、泥臭い男達が汗水を流して仕事をする作品でした。

この作風は、ハート・ロッカーアカデミー賞監督賞を受賞したキャスリン・ビグロー監督に似ています。

元々監督を務める予定だったキャスリン・ビグローでしたが、作品から降板して製作総指揮に移りました。

後任にJ・C・チャンダーを起用することで、本作品の映画製作を続行し、当初のキャスリン・ビグローが描きたかった作風を崩すことなく映画を作ることができたのでしょう。

 

麻薬王から大金を強奪する映画ですが、他の強盗映画とは違い爽快さ等は一切出てきません。
その代わりに人間の欲望が試される一面が見れます。麻薬王から現金を強奪する際中に、リーダーであるレッドフライが、撤退ギリギリまで現金をバックへ詰めるのです。

また、強奪した現金を移送中に現金を乗せたラバが崖から滑落してしまった時には、失った現金の責任について、仲間で揉め合ってしまうのです。

これは、人の欲望があらわになることで、手に負えなくなる描写を写したかったのでしょう。

 

レッドフライ達は、麻薬王であるロレアから大金を奪うことできます。ですが、大金を奪うと同時にロレアを捜索する中で、仲間のアイアンヘッドが撃たれてしまうのです。
仲間を見捨てずに救護を行うのは、長年の間特殊部隊のチームとして過ごした結果なのでしょう。
また、悲惨なことに仲間の一人が亡くなってしまう場面があります。敵の追手も迫っている中で仲間の遺体を家族の元へ届けようとします。
これらの行動は、軍人として仲間を見捨ててはいけないという、軍隊訓練で教えられた教訓を守っているのは、元特殊部隊出身という表現を作品全体に取り入れる発想の1つだと思います。

 

作品の雰囲気として、特殊部隊出身の男達が汗水を流すシーンがあります。
手に入れた大量の現金をバケツリレーで運ぶシーンや麻薬王ロレアのアジトを地面に這いつくばって偵察するシーンは、脚本を担当したマーク・ボールの「ハート・ロッカー」に似ているように思えます。
ハート・ロッカー」は、イラク戦争における爆弾処理をテーマとして作品です。
作中では、アメリカ兵士が地道な作業を粘り強く行うが複数あり、本作品の雰囲気と類似しているシーンがあるのは確かです。

 

強盗映画ではありますが、他の強盗映画とは違ってスピード感がありません。
ですが、物語の都度場面に緊迫的なシーンがあるため、飽きずに見れる作品になっています。

 

評価

80/100点

脚本家や監督などが、過去に製作した映画がリアルな現実感を与えてくれる作品になっているため、本作品も同様にリアルな現実感を味わえる作品になっております。

製作総指揮を担当したキャスリン・ビグローが監督を務めている「ハート・ロッカー」が本作品と類似しているので、時間の空いた時に鑑賞してみたいと思います。

父から息子へ受け継がれるファミリーの血筋【ゴッドファーザー】

今回は、フランシス・フォード・コッポラ監督が製作したゴッドファーザーを鑑賞しました。
「20世紀最高の俳優」と評されるマーロン・ブランドや後にアカデミー賞主演男優賞を受賞するアル・パチーノが出演しています。
また、他にもジェームズ・カーンロバート・デュヴァル等の実力を俳優も共演している。

 

目次

 

 

作品情報

あらすじ

マフィアのドン、ビト・コルレオーネ(マーロン・ブランド)は麻薬取引の話を断ったことで全身に銃弾を浴びる。入院中も命を狙われた父親を救うのは、自慢の堅気の三男、マイケル(アル・パチーノ)だった。(シネマトゥデイより)

 

スタッフ/キャスト

【監督】・・・フランシス・フォード・コッポラ
【脚本】・・・フランシス・フォード・コッポラマリオ・プーゾ
【キャスト】・・・マーロン・ブランドアル・パチーノジェームズ・カーン

 

その他

【原題】・・・The Godfather

【公開年/製作国】・・・1972年/アメリ

【上映時間】・・・177分

 

感想

本作中の魅力と言えるのは、映画の中心人物となるコルレオーネファミリーのドンこと「ヴィトー・コルレオーネ」の存在になると思います。
彼は、義理人情に深く、愛情深い一面があります。そのため、ヴィトーの長男であるソニーから麻薬ビジネスを進められても頭を横に振りました。
また、三男のマイケルが起こした事件に関しても、5大ファミリーのドン達を集めてマフィア達の争い事が起こらないようにして、余計な血を流れないようにした。

 

彼の重要な局面における判断は、長年培われたファミリーのボスとしての経験なのでしょう。

 

ヴィトーがドンとしての席を退く際に、後任となったのが三男のマイケルになります。
マイケルもヴィトーの息子として、ドンとしての才覚を伸ばし始めます。

ファミリーの家業を完全に合法化させるために、ラスベカスに拠点を移そうとします。
カジノを管理している敵対の同業者と兄のフレドが戯れている時は、兄に対しても容赦のない叱りっぷりを見せました。
また、ヴィトーの養子でありファミリーの相談役であるトムを容赦なく相談役から解任されます。

マイケルはヴィトーの息子として、ファミリーを束ねることができました。やはり、ヴィトーの血筋を受け継いでいるのでしょう。
ですが、父のヴィトーとは違いファミリーに対して冷たい印象を見せてしまいます。

 

ヴィトーの養子として育ったトムも、物語の重要なキーパーソンになります。

孤児としてヴィトーに拾われ、長男のソニーや三男のマイケルらと同じように愛情を育まれ、ファミリーの相談役にまで登り詰めました。

ですが、敵対組織との抗争中に長男であるソニーが銃殺される出来事や敵対組織にトム自身が誘拐されてしまうといった事が起きてしまいます。

この出来事でトムは、相談役から解任されます。相談役の後任には、ヴィトーが相談役の席につきます。これにより物語中盤から流れが変わります。

私は、相談役から解任されてしまったトムは少し可哀そうな感覚がしています。

 

物語の細部までに凝りを感じて、映画を作り込んでいるのだなと感じました。

 

評価

96/100点

イギリスの映画雑誌であるエンパイア誌が2017年に発表した「史上最高の映画100本」で堂々の1位に輝きました。

やはり、ヴィトー・コルレオーネを演じるマーロン・ブラントが影響したのでしょう。

彼は、本作品に出演したことにより、第45回アカデミー賞の主演男優賞を受賞し、「20世紀最高の俳優」として名を馳せました。

脚本や演技等も完璧なので、映画の質を求めて見たい人にはお勧めしたい感じです。

 

ダークファンタジー小説を忠実に再現【ウィッチャー】

久しぶりにブログを書きます。

ここ最近、Netflixのオリジナルドラマを連続で一気見しており、特にヘンリー・ガヴィルが主演している「ウィッチャー」がクオリティ高く驚いた。

ウィッチャーは、ポーランドのファンタジー作家であるアンドレイ・サプコフスキが書いたファンタジー小説となる。

ゲーム化もされており、2015年に発売されたウィッチャー3では、「ゲーム・オブ・ザ・イヤー」を受賞した。

 

 

作品情報


あらすじ

リヴィア出身で変異体(ミュータント)のゲラルトは、怪物退治を請け負う凄腕ハンター。陰謀と策略が渦巻く戦国の世で、運命に導かれるように戦い続ける。(Netflixの公式ページより)

 

スタッフ/キャスト

【プロデューサー】・・・マイク・オストロウスキー
【原作】・・・アンドレイ・サプコフスキ
【キャスト】・・・ヘンリー・カヴィル、アーニャ・シャロトラ、フレイヤ・アーラン

 

その他

【原題】・・・The Witcher
【公開年/製作国】・・・2019年/アメリ
【シーズン数/話数】・・・1シーズン/8話

 

感想

シリーズ全体を通して、原作を忠実に再現しています。
原作を再現する上で欠かさないのが、主演を務めているヘンリー・ガヴィルが主人公を務めることにより、ドラマをより原作に近づけているのでしょう。

 

1話最後でのゲラルトと元盗賊であるレンフリとの戦闘では、培われた肉体を惜しむことなく披露することにより、このドラマのクオリティを高くした。
これは、彼が今までに「ミッションインポッシブル/フォールアウト」や「スーパーマン」等で培われた肉体美が、怪物退治の凄腕ハンター「リヴィアのゲラルト」を確固たるものにしたのである。

 

登場人物のこだわり以外に、物語の世界観に力を入れている。
「ウィッチャー:製作の舞台裏」では、スタッフやキャスト等が「中世のヨーロッパを基調とした世界観」、「作られた世界ではなく、現実にある世界を見つけたような感覚」といったコメントをしている。

製作スタッフたちは、ウィッチャーの世界観を崩すことなく細部に至るまで設定を練っているのが確認できる。

私もゲーム化されたウィッチャーをプレイしましたが、壮大な世界観を細部までこだわらないと作品として成り立たないことに気が付きました。

これにより、原作の壮大なファンタジー作品を一切崩すことなく、ドラマとして作ることが可能となったのです。

 

評価

82/100点

私はゲーム化されたウィッチャーをプレイしていたので、ドラマを見たときには物語の世界観や登場人物がより把握できました。

ですが、スケールが壮大なゆえに初めてウィッチャーを見る方には、登場人物や世界観を把握しずらいかもしれません。

舞台が中世のヨーロッパであることから、「ボビットシリーズ」や「ゲームオブスローンシリーズ」といったファンタジー作品を好まれる方にお勧めかもしれない。

 

ノースタントだからこそできる魅力【トム・クルーズ】

目次

 

スタントとノースタント

映画の中では、激しいアクションを撮影する場合には、必ずスタントマンがハリウッド俳優に変わりアクションを行うことがよくある。
だが、一部のアクション映画等では、スタントマンを起用せず俳優自らノースタントでアクションを実施する俳優も少なくない。

 

スタントマン・俳優としてのトム・クルーズ

その中でも、特に肉体派として最も有名なのが、トム・クルーズだろう。

トム・クルーズといえば、ミッション:インポッシブルシリーズ(1996~製作継続)、トップガン(1986)等で知られ、カーチェイス、バイクチェイス、格闘シーン等を幅広く経験しているハリウッド俳優である。

最近では、ミッション:インポッシブル/フォールアウト(2018)にトム・クルーズがロンドンでビルからビルへ飛び移るアクションを撮影中に、足首を骨折してしまった出来事が新しい。
だが、スタントを失敗しても尚、彼は自らスタントへ挑戦し続けるのであった。

今年、新型コロナウイルスで公開延期を余儀なくされたトップガン マーヴェリック(2021公開予定)でも、彼は自ら戦闘機に乗り、耐G訓練を耐えながら撮影に挑んだ。
戦闘機でのドッグファイトは、6~8Gといった強烈なGがかかる。そのため、一般人ではすぐに気絶や失神などといった状態がでてしまう。
トム・クルーズは、その高いGを耐え抜き撮影を乗り切ったのだった。

 

 車に乗る、バイクに乗る、次にレーシングカーに乗る

彼のノースタントの精神は、映画の中以外でも発揮されている。
2011年にレッドブル・レーシングでF1のレーシングカーを運転した。

彼は、アメリカのカリフォルニア州にあるウィロースプリングスに訪れ、レーシングインストラクターの指導を受けながら約291kmという速度を叩き出した。

291kmの速度というのは、東海道新幹線の最高速度とほぼ同一といえるだろう。

 

私生活の中でのトレーニン

また、彼の私生活でもノースタントの精神が習慣となっている。
トム・クルーズは、私生活の中でも自ら激しいトレーニングを行い、いつでも激しいアクションに耐えられるような鋼の肉体を身に着けている。
彼が行っているトレーニングの内容は、ジョギング、ハイキング等といった日常的に行えるトレーニングが含まれている。
他にも、シーカヤック、ロック・クライミング等といった少し専門的な知識を用いたトレニンーグも行い、体の全体を余すことなく使い体力を鍛えている。

このように、トム・クルーズは自分の生活とトレーニングを密接に調整しており、一流のスタントマン、俳優として活動し続けられる由縁ではないだろうか。

 

まとめ

トム・クルーズのノースタントは、他のハリウッド俳優にも影響を与えている。
ヘンリー・カヴィル(マン・オブ・スティール出演)は、トム・クルーズミッション:インポッシブル/フォールアウト(2018)で共演した後、Netflixオリジナルドラマ「ウィッチャー」にて自らスタントを行ったという。
トム・クルーズヘンリー・カヴィルも、体を動かすことに対して楽しいと感じているであろう。

世界中から狙われる伝説の殺し屋【ジョン・ウィック:チャプター2】

前作である「ジョン・ウィック」の続編「ジョン・ウィック:チャプター2」を鑑賞しました。
前作のチャド・スタエルスキ監督が続投し、キアヌ・リーヴスや他の前作に登場したキャスト等も登板しています。

 

作品情報

あらすじ

リベンジから5日後、伝説の殺し屋ジョン・ウィックキアヌ・リーヴス)はイタリアンマフィアのサンティーノ(リッカルド・スカマルチョ)から新たな殺人を依頼される。殺し屋稼業から足を洗い静かな生活を望むジョンは断るが、サンティーノによって思い出深い家をバズーカ砲で木っ端みじんにされてしまう。さらにサンティーノに7億円の懸賞金をかけられ、世界中の殺し屋のターゲットとなり……。(シネマトゥディより)

 

スタッフ/キャスト

【監督】・・・チャド・スタエルスキ
【脚本】・・・デレク・コルスタッド
【キャスト】・・・キアヌ・リーブス、コモン、ローレンス・フィッシュバーン

 

その他

【原題】・・・John Wick: Chapter 2
【公開年/製作国】・・・2017年/アメリ
【上映時間】・・・122分

 

感想

前作である「ジョン・ウィック」よりも、さらに今作はボリュームアップして帰ってきました。

アクション要素も前作より、パワーアップしておりガンフーも健在しながら、今回、新しく車を使ったアクション「カーフー」が登場します。
ジョンの愛車であるマスタングが前作で盗まれ、今作の冒頭で奪い返すシーンがありますがカーアクションが見事に出来ており、ドリフトした状態でマスタングが倉庫から出てくるときは華麗なアクションシーンと呼べるほどでした。

また、ガンフーでも同じようにパワーアップしており、キアヌ・リーヴスのアクションには、ハリウッドを代表するアクションチーム「87イレブン・アクション・デザイン」が全面的にキアヌ・リーヴスをバックアップしています。
ハリウッドを代表するアクションチームが全面協力しているからこそ、しっかりとしたアクションが仕上がっているのです。
ですが、「87イレブン・アクション・デザイン」が全面的な協力だけでは、ここまで洗礼されたアクションにはなりません。
一番の役割を果たしているのは、監督であるチャド・スタエルスキでしょう。

彼は、ジョン・ウィックシリーズの監督を務める前から、「マトリックス」シリーズにてキアヌ・リーヴスのスタントマンを務めていた経験を持っているからこそ、常にスタントの最前線で活躍している人物が監督を務めた時には、スタッフやキャスト陣に的確な指示を出せたからこそではないでしょうか。

ジョン・ウィック以外にも物語として、重要性を兼ねているのはバワリー・キングです。
普段はホームレスのふりをしながら、地下犯罪組織の王として、裏社会の情報を集めています。
彼は、ジョン・ウィックに殺されかけるも見逃してもらった過去があり、ジョン・ウィックに協力しながらも「キンバー1911」と7発入りのマガジンを渡します。
これは、ジョン・ウィックに懸けられている賞金700万ドルに対しての当てつけなのかもしれません。
バワリー・キングがジョン・ウィックに「キンバー1911」を渡したことにより、物語は一気に加速していきます。

他にも世界観の主軸をニューヨークに留めながらも、今作では新たにローマという舞台が登場します。
現代的な裏社会からどこか古風な雰囲気を漂わせながら、仕事をこなすジョン・ウィックもどこか新鮮な気持ちで見れる感じがします。

 

評価

80/100点

前作よりも確実にスケールアップしたアクションには、目を見張るものがあります。
マトリックスシリーズの時からタッグを組んでいる、チャド監督とキアヌ・リーヴスの息の合ったコンビネーションだからこそではないでしょうか?
チャド監督とキアヌ・リーヴスの今後の作品にも、注目してみたいと思います。

それでは。